立体構造とプロリン

プロリンとそのN末端側のアミノ酸残基によって形成されるX-Pro結合はタンパク質立体構造の形成を複雑にする。プロリンを含まないアミド結合において各残基のα炭素はN-C結合をはさんで同じ側に位置するトランス型のコンフォーメーションを形成するが、プロリンが含まれたアミド結合においては、プロリンのイミノ酸としての独特な構造から、トランス型 (左図) のみならずシス型 (右図) のコンフォーメーションも比較的安定に存在できる。

このシス型のコンフォーメーションを構築するために必要な反応が、シス・トランス異性化であるが、この反応に必要な活性化エネルギーは約20kcal/molと比較的高い。このエネルギー障壁を超えるために、タンパク質全体としてのフォールディングが複雑化される。異性化の開始から終了までに数十秒の時間を要する。シス・トランス異性化は自然には達成され難く、プロリルイソメラーゼと呼ばれる酵素により触媒される場合がある。

4D structure4D structure

アラニン-プロリン結合 トランス型 (左) とシス型 (右)

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